『コンプライアンスリスクを減らし、スピード&効率アップ』を実現する請求書処理システム
- 2022/04/12
- ブー・チョン・ギアー(Vu Trong Nghia)
BIZZIBOTS PTE. LTD.
CEO
- 出身地
- ベトナム・ホーチミン市
- 現住所
- ベトナム・ホーチミン市
キャリアサマリー
Banking University of Ho Chi Minh Cityにて金融・財務を専攻。卒業後はユニリーバーのマネジメントトレーニープログラムの第三期生として選抜され、経営幹部を育成する目的のもと多くの部署での経験を積む。
その後、グラクソスミスクラインやデイリークイーンなどのグローバルカンパニーにてブランドマネージャーとして働いた後、アメリカ政府フルブライト奨学金プログラムの元、Thunderbird School of Global ManagementにてMaster of Business Administration (MBA) を取得。MBA修了後は投資領域で経験を積んだのちに、2019年BIZZIBOTS PTE. LTD.を創業。
1.現在のDX業務の内容
ベトナムでは「2025年までの国家デジタルトランスフォーメーション(DX)プログラム」が政府により交付されていて、政府及び企業のデジタル化が今後ますます加速していくことが期待されています。
その中での大きく注目されるDX化の一つとして、請求書発行の電子義務化が2022年7月までに完了予定です。
Bizziでは、発行された請求書を受け取った後の工程を自動化することで”時間効率、人員効率、そしてコンプライアンスリスクの軽減”を実現することのできるシステムを提供しています。具体的には、経理部門と税務部門がサプライヤーから受け取った請求書を自動的に処理および管理することができる、AIを活用したSaaSソリューションです。また、経費精算の自動化システムなどの周辺システムもご用意しています。
2.サービス概要
1.経理・購買部門の方向け:請求書処理の自動化
これまで経理・購買部門の方はサプライヤーから送付された請求書をダウンロードし、内容の正しさや有効性を確認して発注書と比較するというプロセスに多くの時間と神経を費やしていました。
Bizziの請求書処理システムの活用により、これらのプロセスが自動処理可能となります。
-電子メールへ送付された請求書のダウンロード
-請求書からデータの抽出
-Taxデータベースで請求書情報と有効性を確認
-請求書、発注書・在庫受領書の調整
2.営業部門・カスタマーサクセスの方向け:注文処理の自動化
大部分の受取発注書はPDF形式で送信されているため、マニュアル処理には時間工数がかかり、その上データ入力エラーが伴う状況と言われています。
Bizziの請求書処理システムの活用により、下記の一連プロセスが自動処理可能となります。
-電子メールへ送付された発注書のダウンロード
-発注書からデータの抽出、販売注文の作成
-ERPシステムやPOSソフトウェアへの販売注文データの転送
3.経費精算アプリケーション
これまでは経費精算の過程においても多くのマニュアルプロセスが存在していました。経費精算書作成や部門長による承認プロセスがシステム化され即時反映されることで下記が実現可能となります。
-レシートや請求書を取りまとめる時間の節約
-経費レポートや支払いリクエストを作成する時間の節約
-経費利用状況の即時把握(リアルコストタイムマネジメント)
3.サービスの強み
マニュアル作業と比較した場合、Bizziシステム活用の場合は
●請求書処理時間を80%削減
●コストを50%削減
●コンプライアンスリスクの低減 が可能となります。
コンプライアンスリスクの低減に関しては、マニュアル作業では発生しやすいコンプライアンスリスクになる得るエラーもシステムが検知し未然に防止することができるため、請求書に関連する追徴課税や行政処分リスクも軽減させることができます。
4.達成感を得た体験
私たちは長い期間をかけて、複雑かつ様々な種類で発行されているベトナムの請求書をリサーチしながら、着実にプロダクトを作ってきました。
その結果、多岐にわたる業界の企業様から良いフィードバックをいただき、信頼を深めてきたと思っています。現在は、Circle K/Family Mart/コーナン/Pharmacity/GS25などのベトナムで展開される多くのコンビニエンスストアや小売店、P&G / Mondelezなどの大手消費財メーカー、デロイトなどの会計および監査ファーム、そしてTiki.vn / GrabなどのECや大手IT企業がBizziのシステムを導入してくださっています。
また最近では、「VINASA(ベトナムソフトウェア協会)デジタルトランスフォーメーショントップ10のスタートアップ企業」として選出され、またスイス商工会 (シンガポール) とデロイトによるASEANデジタルトランスフォーメーションアワードフィンテック部門でのアワード受賞をいたしました。
このように多くの企業様に導入いただくことができたり、私たちの日々の取り組みがアワード受賞という形で取り上げていただいたりすることに喜びを感じ、またさらに前進するためのエネルギーとなっています。
5.今後の展開・ビジョン
Bizziのビジョンは、顧客がAIテクノロジーと自動化(Robotic Process Automation)を通じてキャッシュフローを効果的に管理できるようにし、SME向けの収益および支出管理プラットフォームになることです。時間工数の高いマニュアル作業から解放して、さらに生産性の高い業務に取り組むことができる未来を実現していきたいと思っています。
6.会社のリンク・SNSなど
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