課題解決型の国際交流教育でグローバル人材を輩出

2021/09/30
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課題解決型の国際交流教育でグローバル人材を輩出

五十嵐 駿太

株式会社 With The World 

代表取締役社長 五十嵐 駿太

出身地
千葉県
現住所
兵庫県、神戸市

キャリアサマリー

 大学在学中は体育会硬式テニス部に所属。TV番組で教育活動を行っていた日本人に感化され、話を伺いにフィリピンへ訪問。個人テニスコーチとして、ラケット約100本など必要な道具の寄付をSNSで募り、約120人の子どもたちにマナーなども交えながら指導。学校に行くことのできない子どもたちの覚えの良さや真面目な学習意欲が高いことを知る一方で、スラムの状況をあまり知らない地元の子どもたちが多くいることを知る。

 大学卒業後、大手人材会社に入社し、6つの新規事業立上げに参画。その後、株式会社With The Worldを創業。世界の現状を学びつつ、自国・地元の社会課題を見つめ直す機会を設けるため、世界各地の学校同士が場所・距離・宗教関係なく、1つの社会テーマについて議論し共に学び合うプラットフォームサービスを開発中(特許取得済)。現在は世界各地60カ国350校以上の繋がりを活かし日本と海外の教育機関(小・中・高・大学など)を繋いで授業を行っている。

1.現在のDX業務の内容

 株式会社With The Worldにて日本人学生向けの国際交流プログラムを運営しております。「オンライン国際交流」と「海外スタディツアー」の2種類のメインプログラムと、大学生向けの「SDGsオンライン学習」プログラムを開催しております。

2.サービス概要

 With The Worldは、世界中の学校をリアルタイムで繋ぎ、海外の学生と一緒に授業を受けられる環境を日本の学校へ提供しています。国際目標である「持続可能な開発目標(SDGs)」に即した社会問題をテーマに、少人数でグループディスカッションを行い、オンライン国際交流プログラムや海外スタディツアーを通じて、海外の学生と共に自分たちで考えた解決策を実践します。PBL型(問題解決型学習)のカリキュラムで、生徒のリアルな英語力や課題解決能力を育成し、世界で活躍するグローバルリーダーを輩出します。

3.サービスの強み

A)通常の授業時間内で実施可能
 オンライン国際交流プログラムは、通常の授業のカリキュラムに組み込むことが出来ます。ビデオ通話を通じて、海外の学生とオンラインで交流しながらディスカッションを行います。いつもの授業で国際交流を身近にすることで、生徒同士が協同し共に行動するやりがいを知り、英語学習をする意味を体系的に理解できます。

B)少人数チームディスカッション
 オンライン国際交流プログラムでは、授業時間の9割がディスカッションで行われます。少人数でチームを組み、生徒一人一人がより主体的に取り組むことができます。また、チームごとに大学生インターンがサポートします。英語や課題について不安な点はその場でサポートを得ることができます。

C)PBL型(問題解決型)授業
 社会問題の原因から解決方法までをじっくりと探求できるプログラムであることも魅力の一つです。テーマは、SDGs(持続可能な開発目標)に即した社会問題から生徒自身が興味のあるテーマを選択します。オリジナルワークシートを通じて、「なんとなく」で終わらない、しっかりとした議論を展開していきます。

4.達成感を得た体験

 日本とインドとパキスタンの3カ国でディスカッションをしたことは強く印象に残っています。
 インドとパキスタンは過去に争いが起きたり、今でも国境付近では対立意識が強かったりと、シビアな関係で知られています。しかし、生徒たちの間では「昔はいろいろなことがあったって歴史で学ぶけれど、僕たちは今を生きているからそんなこと関係ないよね」という話から始まり、インドからパキスタンに移住する移民の話、そして最終的には将来の平和な社会について議論をしていました。
 このころから、異文化・他国同士であっても、若いうちから同年代を繋げることによって、平和な世界を創るリーダーを輩出することができる希望が見えた瞬間が今でも覚えている自分の中での達成感です。

5.今後の展開・ビジョン

 2021年は連携校を100か国に増やし、よりワールドワイドに展開していく予定です。オンラインという良さを活かし、過疎地域や理由があって学校に通うことのできない子どもたちの個人レベルまでリーチし、繋がる子どもたちにとって、「もう1つの居場所となる空間」にしていけたらと思っております。

 また、60か国の子どもたちの会話データを大量に保持しているため、それらを分析することにより、様々な視点での学習効果を可視化したいと思っています。例えば現在のところでの研究では、リアルの留学よりもオンラインである方が、国際コミュニケーション力、異文化理解においては成長スピードが早いという検証が少しずつ分かってきました。ICTを活用し、デジタル化した後の教育分野における学習効果を可視化し、教育業界に貢献していきたいです。

 今後は世界各地で展開しているNPO/NGO団体と協力し、世界の果てにいる人たちに対して、教育支援にとどまらず、安定して様々な支援を行えるよう組織としてもしっかりと大きく丈夫にしていけたらと思っています。

6.会社のリンク・SNSなど

Webサイト:https://withtheworld.co/
クラウドファンディング:https://readyfor.jp/projects/wtw
Facebook:https://www.facebook.com/igarashi.shunta/

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