花屋&生産者の直接取引プラットフォーム “CAVIN”

2021/09/30
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花屋&生産者の直接取引プラットフォーム “CAVIN”

Yuya Roy Komatsu

CAVIN Inc. (キャビン)

代表取締役社長CEO

出身地
大阪府

1.現在のDX業務の内容

 株式会社CAVIN(キャビン)にて生産者と花屋の直接取引が可能なプラットフォームを運営しております。花を生産する側が消費者のニーズや流行などを掴むのは難しく、効率の良い生産計画は立てにくいものと言われています。CAVINではITを駆使して、生産者と花屋がダイレクトにやり取りし、コミュニケーションを計れるツールを構築しました。花業界をアップデートし、「だれでも、いつでも、どこでも素直な気持ちを伝えられる社会」を実現します。

2.サービス概要

 CAVINは花屋がスマホで簡単に生産者から直接仕入れができるサービスです。これまでの業界構造では実現できなかった生産者と花屋の直接やりとりができるようになります。私たちが普段、目にする花は、生産者から花市場、卸売、花屋(小売)と渡って手元に届いています。CAVINではこの従来型の流通取引にメスをいれることで、生産者の自由な出品、花屋の自由な仕入れを可能にしました。

 また、海外に国産の花を輸出する「BINSEN(ビンセン)」という事業も行っています。

3.サービスの強み

A)花屋は、圧倒的鮮度の店頭仕入れが可能
 産地直送のため、今までの流通よりも新鮮なままで花屋に届きます。さらに生産者がその日切った花を、その日の午後に受け取れます。「花の日持ちが良い」と花屋さんに好評いただけている理由です。また、小ロットからの仕入れが可能なため、必要な時に、必要な花を、必要な分だけ仕入れることができ、フラワーロスの削減にも繋がります。
 また、花は全て花屋の店頭まで配送するため、花屋はこれまで仕入れにかけていた移動時間を、もっとお客さまと花と向き合える時間にあてることができます。

B)生産者が消費者の購買動向をリアルに知ることができる
 求められる花を計画的に生産が可能になります。ブラックボックス化生産者と花屋が自由にやりとりすることができず、生産者は自分が出荷した花がどんな評価をうけたか知ることができませんでした。一方CAVINでは、花屋の需要がダイレクトに分かるため、今後の作付けの参考にできます。また、自由なコミュニケーションによって、花だけでなく、想いを届けることができ、花屋からも、応援のメッセージや実際の消費者の声を受け取ることができます。例えば、母の日にはカーネーションが定番ですが、同じ時期に実は「紫陽花を一緒に送りたい」というニーズが隠れているかも知れない。買う方が求めているものを花屋がリアルタイムに吸い上げ、生産者に伝えられるのがCAVINです。

C)花屋も生産者も買い叩かれない言い値取引
 生産者は、彼ら自身の言い値で取引できる点も革新的な点です。生産者は自分の花がいくらで売れるかわからず、花屋も、セリでは値動きがあり見通しがつきませんでした。しかし、CAVINで生産者の言い値で取引することで、生産者は自分の花が売れる適切な価格を知り、適切な価格で売ることができるようになりました。その結果、花屋もある程度一定の価格で仕入れることができるようになりました。これらが花業界のビジネスに安定感をもたらしました。

4.達成感を得た体験

 コロナ禍の厳しい状況では生産者さん、花屋さん、誰もが従来のあり方を見直さずにはいられなかった。
 個人で経営をされている方も多いため、決断する不安は僕も非常に気持ちが分かりました。
 前例がない事態においてどうすればいいか分からないという相談を同じ経営者として、会社ではなく個人として受ける機会も多かったです。もちろん弊社も街の方々がステイホームで花屋で花を買わなかったためトラクションが伸び悩み厳しい状況でした。
 その際にCEOとユーザーという関係性ではなく、同じ一人の経営者として「コロナが過ぎるまで待ちましょう」と言うのではなく「やれば必ず進むことを、自分で決めて、皆でやりましょう」と励まし合いあらゆる施策を共に考えていきました。
 サービスに直接的な関係はないですが印象的であり、事業の意義やプラットフォーマーとしての今後の姿勢を定義した出来事です。

5.今後の展開・ビジョン

 今後はエリアを国内外問わず拡大し「だれでも、いつでも、どこでも、素直な気持ちを伝えられる社会」に一歩でも近づけていければと思います。

6.会社のリンク・SNSなど

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